第32進海丸 1部

上のコメントは新大久保からの帰りの山手線からお送りしました。
で、今回が最後で、一番良席。と、いうことで、役者さんのいろんな細かいところが見られて、すばらしかったです。
以下舞台感想
健ちゃんは、私がなれたのかも知れませんが、発声が聞きやすくなったような…、で、細かく見ると、表情が細やかだなぁ。相手のセリフを受けてすごく細かく反応してる気がします。
イサオ山崎裕太さんは、端にいても、特にサトルの言葉に敏感に反応して、サトルのセリフの合間に何かで音を鳴らしたり、表情が変わったり、演出がいいのかも知れませんが、その仕草にサトルへの過去からの複雑な感情が垣間見れると言うか。
芹沢さんは、クールだと思ったけど、意外と坂本さんのことになると、表情とか口調がが状況によって微妙にニュアンスが変わったりしてこの人も細かい。でも、最初に見たときよりも感情がより出てるように感じたけど、気のせい?
最後の「新型ソナー買いましょう」と、言いながらサトルを差すところは渋いなぁ。
坂本さんも聞く演技が細かいし、手の先の動きまで感情が行き届いている感じ。
ヒロシ兄ちゃんは安定感がありますね。最初のぎこちない兄弟関係から、最後に弟に弱音を吐かれる流れの中でのおにいちゃんぷりが泣かせます。
木原息子(マナブ)役の大石さんはとにかくうまい。「黒潮の狩人」の息子であるサトルと似た境遇である、船主の息子であるマナブ。お互い立場が似てることもあって、なんとなくお互いの本音を感じているとことから、最後はサトルの本音を周りに知らせる役目という複雑な立ち位置が面白いし、ここがこの舞台の面白いところかも。
サトルがマナブを弁護しながら、実は自分の境遇に置き換えて本音を無意識に喋っちゃってるところとか。
結局サトルはお母さんがなくなってからずーっと、1年の大半が一人ぼっちだったわけで、それなら家族のコミュニケーションの取り方もわからず、そのままほっておかれて、寂しいけど、決して本音を言えない、ひねくれた正確にもなっちゃうよね。
イサオの昔から成長してないというのもあたってる。父親としばらく一緒にいたことで、成長するきっかけが出来たということなのかな。
ま、とにかく、最後にお兄ちゃんに「さびしい」というサトル君が可愛くてたまりませんでした。以上感想。
今回はベテラン役者さんで固められて、濃密な2時間ちょっとのお芝居でした。たぶん凄く刺激を受け、次に続く良い経験だったと思います。