昭和島ウォーカー今更感想

1年前は、自分1人でいろいろやらないと回らなくてひーひー言ってた仕事が、今は不慣れながらも部下がいる体制になったおかげで、「口だけ番長」状態になっているのはいいですが、人がやると見える荒さをどこまで我慢して任せられるか?なーんて数ヶ月前までは思ってたけど、いまやすっかりお任せ状態。最近は逆に1人で仕事してたら気が利かなかった部分が良く見えてきてるかも?
それなり社歴の女性の方だと、仕事を抱えちゃう傾向で、仕事内容を共有してくれないから、チームでの仕事ができなくなっちゃうのは良くないなあ・・、なんて思ってましたが、自分もそんな部分もあったのかも、なんて気づいたり。
結局自分がやらないと他には無理なんて思ったりしてたんだろうねえ。それじゃあ、周りは成長しないのでエンドレスでこの状態になっちゃうと。
まあ、踏み込み過ぎると逆に殻にこもっちゃって、ますます抱えちゃったりする人もいるし。自分が気づくより、そういう人に気づいてもらうのは難しい。
あー、なんで今ごろそんなことをかいてんだー、というのは、冒頭の京野さん扮するアカネを見てたらそんなことを思いだしたので。
でも、この舞台を見てると、そうやって自分だけで抱えている仕事を改善して結果が見えると、余裕が出来て次の自分の新たな仕事への意欲とか進歩が見られるということも感じられて、これって工場だけでなく、会社の研修教材にもいいんじゃないの?って、マジで思ったりしたり。
と、いうことで、やっと「昭和島ウォーカー」感想を忘れないうちに。
井ノ原さんは、舞台をこの人たちと作ってみたい、という所から入る人なのかなあ。ちなみに、長野さんは与えられた環境、人の中でいかに、良いものが作れるかを考える人かなあ。
間違ってるかもしれないけど、井ノ原さんは、どこかのレストランを自ら探してきて、そこのシェフと一緒に美味しいものを作ろうという人で、長野さんは今いるレストランはここで、シェフはこの人です、と言われて、その環境とお客さんを見ながら多少のイメージを伝えて、そこにある素材の魅力を使って自分が美味しい料理にされる感じ。
ああ、わけわからん。
で、井ノ原さんの舞台ですが、井ノ原さんはその工場の空気を変えるきっかけとしての存在で、でもそれが一番大事なモノということでしょうか?
初のヨーロッパ企画の舞台でしたが、すごく雰囲気のある舞台だなあと思いました。
ただ、同じ会社のVファン、それも局クラス3人で行ったので、見た瞬間になんて効率の悪い工場だ・・・と、素で反応してたことが、観劇後に分かって笑えました。
まあ、それを改善していくのもストーリーの中の重要な部分なんで分かりやすーいと。
で、これを徐々に改善、改革していくきっかけが、熱く頑張ろうぜ!っていうコテツの言葉じゃなくて、ミスというか、ドジった部分(死語?)がきっかけという。
でも、逆にそのミスした部分の理由がちゃんと改革に繋がる理由なのは、「5S」をちゃんと理解した効果と言うか、よく繋がってる話だと思う。
脱線しますが、うちの会社、毎朝日替わり朝礼当番で一言しゃべるんですが、ネタに困ってこの「5S」と「整理と整頓」の違いについて話したら結構効果あり。
工場じゃないので、知らない人も多かったので、逆に新鮮に興味深く聞いて覚えてもらいました。
同じ日にやった部下との面接にも使えたし。
工場経験のあるボスは昔さんざん言われたということで知ってましたが(笑)
ちなみに「整理整頓」の違いとかは、意外とみんな知らなくて、ちょっと自慢毛出せましたぜ(笑)
あと、「清潔」「清掃」「しつけ」も、パンフを見れば分かるように、普通の解釈と違う部分が、よく考えると工場以外の自分の仕事に当てはめるられるんじゃないか?というのも気づいて、これはいい勉強になったなと。
あ、脱線しましたね。
とにかく、町工場の改善、改革から、再生していく姿が面白く、で、じゃあそれがプロジェクトなんとかみたいな感動の話なのか?と、思ったところに、ゲンさんの正体が分かって、衝撃の「えーーーーーー!!!!」みたいな。
ここで空気ががらっと変わったような。
で、この辺から前半のいろんな部分が複線だったのかっつーのがいろいろ分かってきて、繋がってきて気持いい感じでした。
そんなロボットだらけで終るかと思ったところに、ゆるーくハナちゃんへのユニバーサル社員の告白話とか入ってきて、なんかゆるい感じなんだけど、それが入ってロボットへの警戒心みたいな部分が解けていくというか、そんな感じか?
そしてとうとう、建物が巨大ロボットへって、昭和のどこかの大学漫研あたりの自主制作アニメでそんな映像見たことあるぞというか、そんなテイストを感じるノスタルジックな香りがるする。
で、このままどう転がるのか?と、思ったら、新工場の爆発話、これで感動するのか私?と、思ったら、まんまと全員でロボットの中でGにゆられる統制の取れた動きと、舞台奥上方にオレンジの空の中に浮かび上がるような、チープなロボットのミニチュアの動きにぐっときちまったぜ。ああ、やられた。で、面白かった。
で、すっかりこれが近未来の工場ということも忘れてた。
ところで、欧州企画さんは関西系のようですが、お父さんがテツオだから、子供はコテツってのが、「じゃりんこチエ」のテツの子供じゃないけど、テツみたいな猫だからコテツ、ってのを思い出したんですが、関係あるんですかね?
で、粟根さん、最高です。このゆるーい空気の中の異質な質感が入ってくるのが見ててすごく面白かったです。
で、井ノ原さんといえば、最初に書いたように、空気というかきっかけのような存在で、なにもしないけど、その工場に一番必要なものということですかね。
でも、本人がいる効果は、他の工場の人や成果物からしか分からないというか。
では、このへんで、一気に書きなぐったのでツッコミは心の中だけでお願いします。
風呂入って寝よ。